足に受ける衝撃を和らげる為に、膝を目いっぱい折り曲げて着地する。

それでも、足を痛めそうな程のショックが足を襲った。
 
エイジュは、どう見ても平然とそこに立っているのに。
 
浩之は、歩き出そうとするエイジュの前に立ち塞がった。

「ねぇ、何でオレの事助けてくれたの?」
 
エイジュは無表情に顔を上げて、浩之を見た。

陽の光の下で間近に見ると、暗闇で見るよりも、可愛かった。綺麗に作られた人形に、魂を吹き込んだみたいに整った顔で、その上妙に、浩之の好みのラインを描いているのだ。   
細く通った、キュートなイメージのラインの鼻に、艶やかなラインを描いて微妙に切れ上がった目元に。