浩之は、縦に引きつれたような、リボン結びの結び目を解いて、扉を開けた。

そこだけは、電気が通っていたらしい。

人工の明かりが漏れ出した。

数本のコードに繋がれ、白衣を羽織らされた姿の、エイジュがその、光の中にいた。

浩之は、ネックレスを外して、その額に、石を押し付けてみた。

また、エイジュに出会いたかった。

邪魔なものがなくなった世界で、正直な自分で。