襖を開けると凄い数の人たちが私たちを見た。


本当に凄い迫力。


「今日は親父と鉄二は出かけていねぇからな。」



そうなんだ。



マサさんに案内され上座に座る。



そして、マサさんの司会で集会が始まった。


小さな子供や組員の奥さんや家族もいるし。


最前列に座る髪の長い綺麗な女の人が、銀ちゃんを見つめていた。


この人がマナさんだ。


銀ちゃんはマナさんを見ようとしない。


銀ちゃんが挨拶して、私を紹介した。




「真子はまだ高校生だから、式だけ挙げて、籍は入れていない。籍は真子が高校を卒業したら入れるつもりだ。この屋敷で俺と真子は一緒に暮らしてる。」


銀ちゃんはマナさんを見て言った。


マナさんは不気味に笑い、私たちを見つめる。


やっぱり、怖い。


これから、絶対、何か起こるだろうから。


嫌な予感が当たらないで欲しい。