お仕事やすんで大丈夫なのだろうか。


私の為とかやめてほしい。



「建設業は今暇なんだよ。パチンコ屋は鉄二たちに任せてあるし、清掃業もマサとその下の奴らがやってる。ラブホはパートのオバサンに任せてあるから大丈夫。」


銀ちゃんはそんなに色々お仕事してるんだ。


大変だと思ってると。


「今度、ラブホ見学に行ってみるか? 」


「いきません。」


「即答かよ。見学するだけなんだぞ。」


銀ちゃんの場合は、絶対見学だけで済まないもの。


使わないとなと言いそうだし。


絶対、やだ。


「学校着いたよ。帰りは15時半だからね。」


「了解 。」


結香がいた。


「真子、おはよう。ねぇ銀ちゃんでしょ。紹介して。」


私が迷っていると銀ちゃんが車から下りた。


「朝田銀平です、よろしく。」


さっきとは別人みたいに、好青年を演じてるし。


この笑顔にみんな騙されちゃうんだ。


本当は狼さんなのに。


銀ちゃん狼になるのは、私限定ですから。


何を思ってるんだろ。