銀ちゃん、いい加減にして下さい。


もう本当にやだ。


「マサさんに見られちゃったよ。マサさんと目が合って、恥ずかしかったんだから。」


銀ちゃんはそうかと嬉しそうに笑い、私を抱き上げた。



みんなが出迎える中、私をお姫様抱っこして歩く銀ちゃん。


恥ずかし過ぎて、銀ちゃんの胸に顔を埋めた。



「真子、誘ってるのか。」


誘ってなんかいません。


銀ちゃんが面白がってゲラゲラ笑う。



「銀ちゃんの意地悪。」


バカ。


「真子、風呂に一緒に入るぞ。」


「オー! 」


側にいた使用人たちの雄叫び。


は、恥ずかしい。



こんな生活がずっと続くのかと思うと、本当に疲れた。



普通の生活に戻りたい。


銀ちゃんに会えて嬉しかったけど、毎日こんなんだったら、身がもたないし、しんど過ぎます。


銀ちゃんの嬉しそうな顔を見ると、何も言えなくなるけど。


私は銀ちゃんの笑顔に弱いです。