亮平君が亡くなったのは、若が大学を卒業して2年が過ぎた頃だった。


若の腕の中で静かに息を引き取った亮平君。


その時から若は変わった。


若は自分が朝田組を継ぐことを決意し。


あれだけ嫌っていた極道の世界に、自から継ぐ事を決め、亮平が亡くなった直後、若は背中に観音様の刺青を入れた。

俺はこの先一生若にお仕えすることを誓う。


若が辛い時は一緒に泣き、若が苦しい時は一緒に悩み。


若はもう一人じゃありません。


マサがどこまでもお供します。


俺の命に変えても、若を守り通してみせます。


若の側を離れる事は絶対ありません。


もう、一人で泣かないで下さい。