純ちゃんは眠っているようだった。


純ちゃんの枕元には、私があげたチョコレートの食べかけがあり。


純ちゃん、チョコレートをマサさんにあげたんだね。


「純がそのチョコレートとは、真子さんが俺の為にくれたと言うんです。本命は銀平さんだけど、義理でも好きな人から貰えるのは嬉しいでしょって。」


純ちゃんのバカ。


なんで、本当の事を言っちゃうのよ。


「俺は昨日、真子さんが純に話してるの聞いてるんです。俺が純を愛してると言えば、嘘でも嬉しいなんて言うし、逃げないで、もっと早く純の気持ちに答えてやるべきでした。」


マサさんが床に泣き崩れた。


マサさん、純ちゃんは幸せだったと思う。


妹としてでも、こんなに愛されて本当に幸せだったと思います。


マサさん、そんなに自分を攻めないで下さい。


マサさんが苦しむ事を、純ちゃんは決して望んでいません。


本当に不器用な人たち。