麻美さんが妊娠したことを、真子は自分のことのように喜んでいた。


良かったな、真子。


「もう少しで死ぬとこだったけど、亮平君と銀ちゃんのお母さんに言われた。まだこっちに来ちゃ駄目だって、銀ちゃんとこに返されたみたい。エへへへ。」


なんなんだよ、その笑い方は。


可愛い過ぎるだろ。


「私はまだこの世に思い残したことがあったから、それは、ふふふ、赤ちゃん。銀ちゃんの赤ちゃん、生みたいって思った。」


真っ赤になって、可愛い奴。


赤ちゃんか。


一人嫌二人、三人、四人、五人、任せなさい。


俺は嬉しい。


銀ちゃんなんか嫌い、喧嘩する銀ちゃんなんかいらない。

なんて、言われたらどうしようかと思った。


おふくろ、亮平ありがとうな。


真子を返してくれてありがとう。


もう二度と真子をこんな目に合わさない事を誓うよ。


俺たちをずっと見守っていてほしい。