弟の死が俺を決意させたのだ。


病気になんか負けないで生きていて欲しかった。


「兄ちゃんは極道を嫌ってただろ。俺が親父の後継ごうと思ったけど、俺は親より先に死ぬ親不孝者だか、親父を頼む。」


止めてくれよ。


死ぬだなんて、言うな。


分かった。


もう、何も言わない。


「俺がおまえの代わりに親父の後継ぐよ。可愛い嫁さん貰って朝田組を守って行くから、亮平は心配しなくていい。」


亮平は俺の言葉に涙を流し、そのまま帰らぬ人となった。


亮平は15才の若さで病気に負けてしまう。


その時、俺は亮平を忘れない為に背中に刺青を入れた。


この刺青で真子を又泣かせてしまったが。


真子、ごめん。


俺は真子に隠し事はしたくない。


全てをさらけ出し、分かって貰えなくても真子に何でも話すと決めた。


たとえ、この先何がおきても隠さず話そうと。


真子を不安にさせてるなら、本当にごめんな。


でも、真子を離すことは出来ない。