あんたなんて怖くない。


これは本当の気持ち。


「俺にそんな顔向けるのは、銀平とおまえだけだ。銀平の何処に惚れた。あいつが女にダラシないの知ってるか。あんな男の何処がいいんだよ。」


うるさいわ。


「銀ちゃんはどうでもいい男に見えるかもしれないけど、私には銀ちゃんだけなの。今もこれからもずっと銀ちゃんだけ。」


酒井修司が私に近づいて来た。


何よ何する気、それ以上近づいて来ないで。


「ここに銀平呼ぶか?」


銀ちゃんに助けに来て貰うって事。


それは駄目。


「銀平の焦る顔が見たいし、もしかして、泣いちゃったりしてな。」


銀ちゃんはこんなことに泣いたりしない。


銀ちゃんが怒ったら半端ないんだから、あんたは覚悟した方がいいと思う。


酒井修司、あんたなんて一発で一ころ。


でも、この男かなりヤバい感じがするけど。


銀ちゃんに助けて貰うしか道がないの。



自分で解決したい。


どうすればこの憎たらしい奴を、凝らしめる事が出来るだろうか。


必死に考えた。