うう、〜ん頭が痛い。


ここは何処?


もしかして、拉致された。


「やっと気がついたな。朝田真子さん。」


あ、さっき門の前にいた厳つい男。


こいつは誰なの。


「銀平が結婚したって聞いたが、こんな若い女とは知らなかった。俺は酒井組四代目、酒井修司だ。」



銀ちゃんが言ってたあの男。



何でこの男が私を拉致した訳。



「おまえ、俺が怖くないのか? 」



ヤクザが怖くて、極妻をやってられますか。


めんどくさそうな、男。


「はい、怖いって言った方がいいですか。」


その顔は半端なくヤバそう。


「てめぇ、俺をなめやがってただじゃすまねぇぞ!」


この男は嫌いだ。


「そうやってすぐ大きな声を出して、本当に小さな男ですね。」


殴りたければ殴ればいい。


怖くなんかないし。


こんな事にびびったりはしないから。


銀ちゃんとは比べられない。


銀ちゃんはイケメンで、かなりモテるの。


酒井修司はモテないだろうな。


そう、思って酒井修司の顔を見た。