銀ちゃんが携帯で誰かと話してる。


何をしてるか知らないけど、何とか納めないと大変に事になりそうだ。


「真子さんと言いましたよね、悪いけど銀平を諦めるつもりはないから、私には銀平の子供がいるの。」


自分の都合の良い話ばかりをする。


「あなたはまだ若いし、誰とでも一緒になれるでしょ、私には銀平しかいないのよ。お願い、銀平と別れて。」



やっぱそう来ましたか。


別に籍入れた訳じゃないから、別れるも何もないけど、私だってこのまま引き下がれない。


「あなたに指図されたくありません。ここは銀ちゃんに決めてもらいましょ。」


電話を切った銀ちゃんが私を見つめて笑った。


「コウ、銀也は何才になる。」


「銀平と付き合っていたのは6年前だから、5才になるわ。」


銀也君は5才にしては小さい。


「ふ〜ん、銀也は5才なんだな。」


「銀也、おまえいくつ?」


「ぼく5才、ママがね、5才って言いなさいって、ぼく3才なのに。」


え、どういう事。


銀也君は3才、付き合ってたのは6年前なら計算が合わない。


コウさんが嘘を言ってる事になるけど、何の為に嘘までついて、銀ちゃんに近づこうとするの。


誰も信じられない。