鉄二のヤツ、絶対許さねぇ。


麻美さんも綺麗な事は認めるけど。


「親子喧嘩は止めなさい。」


「 「親子喧嘩?」 」



「二人は義理の親子でしょ。年は7才しか違わないけど。」


そうたが。


鉄二が親父だなんて、認めたくない。


「7才差の親子だなんて、あり得ねぇ。」


どう考えても可笑しいだろ。


「こうして見ると二人とも兄弟みたいね。本当にあんたら、ウザいガキだわ。」


麻美さんの一言で小さくなる俺と鉄二さん。


俺たちはイタズラして叱られた兄弟みたいで笑えた。


「おい真子、笑ってんじゃねぇよ。」


おまえには笑われたくない。


「銀平さんて、亭主関白なんだ。」


亭主関白のなにが悪い。


「亭主関白じゃない。ただのわがままだし、兎に角手がかかるの。」


麻美さんがため息をつく。


「鉄二と一緒。本当に男は手かかる生き物だね。」



麻美さん、笑い過ぎ。


真子も笑ってるから、良いとするか。


久しぶりに真子の笑顔を見た気がした。


真子には笑顔でいてほしいのに、俺は泣かせてばかりだ。


ごめんな、真子。


これ以上真子を泣かせないから。