銀ちゃんを睨む。


このままにしたくなかった。


「勇太には言ってなかったけど、真子は俺の奥さん。」


ものすごく驚いている、勇太さん。


「その子、いくつ。若いよな、腹ませちゃった訳?」


もう一度勇太さんを睨み付けた。


「勇太、ちげぇよ、こいつは俺の運命の女だ。」


勇太さんが驚く。


「もしかして、あの5才だった女の子なのか。銀平が公園で一目惚れした、真子ちゃん。」


一目惚れ。


「あぁ、そうだよ。あの時の真子。」



勇太さんも私を知ってるとか。


「勇太もあの公園にいたんだよ。」


嘘、知らない。


私は銀ちゃんしか見てなかった。


「勇太が真子に声かけたら、泣いて逃げてったんだよ。」


嘘、全く覚えていない。


もしかして、あの時銀ちゃんといた目付きの悪い男の子?


学生服を着くずして、ガラの悪そうな男の子がいた事を思い出した。


あの男の子が勇太さんだったんだ。