結婚する為に、私からの条件も聞いてほしい。


私はまだ勉強したいことも、やりたいこともあるし。


だから、約束をしてください。


「絶対、私を守ると約束してください。高校は卒業したいし、銀ちゃんと結婚した事はみんなには秘密にしてほしい。」


銀ちゃんが、分かったと頷いてくれた。


はぁ、良かった。


「ありがとうな。」


銀ちゃんの笑顔に胸がキュンとした。


12年前の銀ちゃんの顔だ。


銀ちゃんにお姫様抱っこされる。


「若、おめでとうごさいます。」


厳つい男たちが花道を作り、その中を銀ちゃんに抱っこされながら歩く。


恥ずかし過ぎます。


穴があったら入りたい。


「真子は俺が思った通りのいい女になったな。今日から真子は俺の女だ。」


銀ちゃんが私の頬にキスをした。



初めてのキス。



ドキドキが止まらなくて、このまま死んじゃうかも。


胸が苦しくてたまらなかった。


先の事は考えないでおこうと思う。


銀ちゃんを信じるしかない。