銀ちゃんはいつからいたの。


学校へ入ってきては駄目でしょ。


「って言うか、何で銀ちゃんがいるのよ。」


銀ちゃんが平気な顔で言う。


「校門前でいくら待っても真子が来なくて、結香ちゃん見つけて、声かけたんだ。仁もいないし真子と一緒だって言うから、かなり焦った。」


銀ちゃんは本当に心配性だね。


銀ちゃんが怖いくらいな真剣な顔で。


「朝田組を解散したくても20人の組員と、その家族を路頭に迷わす訳にはいかない。朝田組を一日も早く、朝田建設株式会社にしたいと思ってる。いつも辛い思いさせてごめんな。」


極道の銀ちゃん選んだのは、この私。


だから、そんな悲しい顔をしないでほしい。


「今日もお弁当美味しかった。ありがとう。」


「どういたしまして。」


銀ちゃんと手を繋ぎ車まで歩いた。


銀ちゃん、私は幸せだよ。



銀ちゃんと手を繋いで、堂々と歩いて行きたい。


この先、どんな困難が待っていても、銀ちゃんと2人ならきっと乗り越えられる気がするの。


だから、大丈夫。