真子の本当の気持ちを知りたい。


「今日もあいつが迎えにくるのか。」


うん、真子が嬉しそうに頷いた。


「真子はあいつといて幸せか。不安はないのかよ。」


何で、そんな顔をする。


「不安がないって言ったら嘘になるけど、銀ちゃんを信じてるから大丈夫。」


真子は何も分かってない。


朝田銀平の本当の姿を知らないから、そんなことを言えるんだ。

「朝田銀平がどうしようもない奴だって分かってるんだな。女にだらしなくて、真子の他にも女いるかもしれないんだぞ。」


そんな顔をするな。


我慢なんかしなくていい。


「うん、たくさんいたよ。その中の二人にも会った。みんな銀ちゃんを愛してたの。だから私もみんなに負けないくらい、銀ちゃんを愛したい。」


真子がここまでバカだとは思わなかった。



アホらしくて笑えて来る。



本当にお粗末な恋愛話しに、吐き気さえした。



おまえはどうしようもない、大バカヤローだ。


呆れてものが言えない。


そのうちあいつに捨てられるのが分かってるのに。