嬉しくてにやついてると。


「何か良いことあったのか。」


うん。


「一人でニヤニヤするな、俺にも話してみろよ。」


「母さんと鉄二さんが凄く幸せそうなの。いいなぁって思って。」


キャー!


銀ちゃんがいきなりキスをした。


「銀ちゃん、運転中は危ないって。」


「今は赤だから大丈夫。」


そうね、信号赤だからキスしても大丈夫な、訳ないでしょ!

もう、ため息しか出ません。


「いい加減慣れろ。俺はいつも真子に触れていたい。本当は学校へも行かせたくない。特にあいつがいる学校にはな。」


あいつって、仁の事。


仁の事なら、何も心配いらないのに。


あれから仁は何も言ってこないから、大丈夫だと思う。


銀ちゃんは本当に心配し過ぎ。


仁の何が気になるのか、私にはさっぱり分からないけど。

仁は私を苦しめたりしないはず。


それだけは分かっていた。