銀ちゃんと別れた彼女たちは、今どうしてるんだろうか。


私だけが銀ちゃんと幸せになってもいいの。


それはあり得ない。


「真子、何を考えてる。」


銀ちゃんが近づく。


「ヤだ、近寄らないで!今は銀ちゃんの顔も見たくない。」


銀ちゃんを睨むと。


「分かった、俺はマサの部屋で寝るから、真子は一人でゆっくり休むといい。」


銀ちゃんが部屋から出て行った。


こんな状況でもお腹はすくんだ。


お腹がすいたけど我慢して寝るしかない。


しばらくすると、マサさんが部屋に入って来た。



「真子さんがお腹すいてるからって、若が自分でラーメン作ったんです。もやしたっぷりのラーメンがお好きなんですね。」


美味しそうな匂い。


銀ちゃんは私がもやしラーメン好きな事を、覚えていてくれた。


こんな些細な事が今は凄く嬉しい。


ラメーンが美味しすぎて泣けて来た。


鼻水と涙が混ざった少し塩しょぱいラーメン。


涙が止まらなかった。


お腹が満腹になると、少しだけ冷静になり、気持ちも落ちつく。