空き缶やら空き瓶やら、そうとうな量が散在してあった。


だけど、缶は缶、瓶は瓶できちんと分別されてある。

ガサツなのか、几帳面なのか、ははは。


私はちいさく笑ってしまった。


部長の生活の一部を見た。

――ほんの、生活の、一部だった。


「入れば?」


リビング前で一歩立ち止まっていた私に、声をかけてくれた。


「はい」


私は。


一歩。


踏み出すと。


惨状を見た。


「ちょっと散らかってるけど」