「以上です」


音々先輩は言い終えた。


やっぱり、部長と同じグループだった。


私は顔がゆるんでしまうのをおさえるのに必死だった。


「続いて会計から。本日の飲み会会費、部会が終わり次第徴収いたします。その後飲み会会場に6時現地集合です。以上」


秀樹先輩が言い終えると、部長が部会をシメた。


「はい。じゃあ、楽しく飲みましょう。解散」


部会をシメる時の癖、最後にパンッ、と部長は手を打つ。


細い指だな。もしかしたら私より細いかも。


「もえぎ、おい」


部長を見ていて半ば放心状態だった私に、睦緒がどん、と肩を叩いた。


「会費。聖二も、莉胡も。まとめて出すから」


こういう時に気が利くしリーダーシップがとれる睦緒。


単なる馬鹿じゃなかった。