「あれは、ダン卿。まさに鬼神のごとき戦いぶりだな。我らはこのまま駆け抜け戦場から離脱する！」１２人の騎馬隊はベルカントを先頭にひし形の陣形で突き進んでいた。そしてベルカントが離脱し、少ししたのち第一次防衛戦はランク国の勝利で幕を閉じた。
　第一次防衛戦から１時間後最前線・左翼部隊では、ランク国軍の陣地内で一度爆発が起こった。大砲による爆撃である。それからは、とめどなく爆発が起こり始めた。左翼部隊の騎馬隊は敵の大砲部隊を左右から挟撃するために駆けた。歩兵部隊は、自分達に注意を向かせるため、派手に突撃したり、手持ちの大砲を撃ち尽くすまで打ち続けた。しばらくすると敵の歩兵部隊と衝突し、ランク国軍の歩兵部隊が数とヤケクソ気味のハイテンションにより敵を圧倒した。またしばらくすると、大砲が止み、またしばらく進んだら騎馬隊と合流し、第二次防衛戦は、幕を閉じていた。
　最前線・右翼隊はベルカント城の大砲による攻撃を受けた。敵兵自体は来てはいなかった。
　「よくぞ私を守りきった！これより敵の砲火台及び南門を破壊する！発射角４２°撃てー！」号令により先が尖った巨大な筒状の物体が水圧により飛び出した。そして下降するかしないかというところで、筒状の物体の後方より火を噴き出し、一直線に砲火台に向かった。
そして、突き刺さり大爆発が起こった。そのため城は光に包まれたため姿が見えなかった。閃光により多くの者がしばらく目を眩ませていた。ベルカント達は、発射後すぐに馬で駆けていた。そこに爆風と爆発を起こした物の大小様々な破片が飛んできた。そんな事鬼にせずに馬を駆けさせていた。中には破片を切り払った際に剣が折れた者、馬に破片が当たり速度が落ち追いつけない者もいた。
　「光りが薄らいできたぞ！」ベルカントは目を細めながら急ぎ駆けた。南門に穴が、いや南門があった場所に壁となる場所がなかった。
　「全軍進め！敵の頭を叩く！」９人の騎兵が南門があった場所から入っていった。
　「三人一組で行動する。三方に散る！死ぬなよ。」
　「ベルカント様も無茶をしないようにお願いします。」
　「心配するな。無茶はしない！」そして、三方に離れていった。
　「司令塔が見えてきました！」