「ただいまぁ」

「結愛!聞いてよ!
優也ったら教師の仕事また始める事になったのよ!ヒドくない!?」

うわぁ!!帰ってきてそうそう玄関でママに抱きつかれる。
ママ、知ってるよ。パパ私の担任だし。
とりあえず抱きしめる手を緩めて…。

「ま、ママ…落着いて。
ママは前から聞いてたんじゃないの?」

「…今日、初めて聞いたの。

会社行ったらみんなに社長って呼んで来て言ったら…

訳を聞いて…

優也に電話して…

今にいたる……。」

なんてアバウトな言い方なんだ…。
というか話したっていうのは嘘だったんだ……。
なにやってんのよパパ。これだから毎回疑われるんでしょ…?


「ママ、安心して。パパ、私の担任だから。」


「本当!?でも…先生とかの間にバレるんじゃ…。」


「いいや………

それについては問題ない。」


「優也!」
「パパ!」

突然のパパ登場に焦るママと私。
いつから私の後ろにいたんだろう。

「ただいま(笑)」


「優也、問題ないってどういう事?

しかも教師やってるって…!」


「あぁ。問題はない。

学校に多額の寄付をして…校長にお願いしたら、快く良いって言われたら。」


「校長って…………………女でしょ?」

「結愛から聞いたのか?」



「優也の………ばかぁ!!」


ハァー…また始まったよ。パパも馬鹿だなぁ。