「何を言ってるんですか?ほら、貴方にも
  耳があるじゃないですか」






 ラピスの耳に触れながら、タイムは笑って
 言った。
 彼の笑った顔は、とても綺麗だった。






 「しまった!!」



 「どうしたの?」



 「早く行かなければ・・・怒られてしまう」







 そう言うとタイムはいきなり走りだした。
 その時、ポケットから時計がするりと落ち
 ていった。





 「あ、あのっ、時計!!」






 ラピスはタイムの落とした時計を掴んで後
 を追った。
 タイムは森の中へと姿を消した。