「・・・・・・・・・・。」



 「ラピス?」









 タイムのその姿は、さっきとまるで違って
 いた。
 胸元が開いていて、裾は大きくジグザグに
 なった純白のスーツ。
 ボタンはクローバーを型どっていて、首か
 らは少し大きめの時計。
 純白のスーツと正反対の真っ黒なズボン。
 かっこいいと言うよりは、綺麗の方が合っ
 ている、色白で華奢な身体。
 女の子にも見えなくはない整った顔に、短
 く透き通った銀髪が目に止まる。
 うさぎが人間になるなんて、やっぱり夢?


 タイムは何処から取り出したのか、小さな
 装飾の付いたシルクハットを頭に乗せ....







 「耳。」



 「・・・耳?」



 「みみみ、耳が生えてる〜っ?!!!」







 ラピスはタイムを指差して叫んだ。
 シルクハットを乗せた頭にはなんと、兎の
 耳が生えていた。