教室に入ると最後尾の左側の窓から山々の景色が覗ける席に義務的に僕は向かう、アルミ製で出来た椅子に腰を落とし、鞄の耳を机の横のフックにかけた。





僕は教室に入った時から視線を感じていた、僕は気だるさを覚えながら右側の席に顔を向けると亜美が子供の様な笑顔で僕に朝の挨拶を交わし、僕を試すかのように放課後というキーワードを口にした。





僕は頭を縦にふり、わかってるの合図を亜美に向けたら亜美は満足して自分から右側の女子の固まりに溶け込んで行った。




僕は放課後のことを考えると憂鬱になった。





美島高校は偏差値があまり高くないせいか体育会系が多い、野球部は甲子園の常連だし体操部は全ての大会を制覇をしてる。





僕は別に運動が好きなわけでもないのだが、亜美から半ば強制的に誘われ、家からも近いことから僕はこの美島高校に通う事にしたのだが、まぁ単に面倒くさいから決めたと言った方が正解だ。




昼になり学食に行こうとしたが人が群がってる場所は余り好かない、普段は弁当を持参して屋上で食べて過ごすのだが、ちゃっかり忘れてしまったらしい。





僕は学食に向かう足を図書室に向けた。