なにが起こったのかわからないけど、雄大の顔に傷がついたのはたしか。 「雄大!」 私は雄大の傷を見る。 そんなに深くないけど、血が…。 あの時みたい。 鉄パイプで殴られたときと同じ。 「だ、大丈夫?」 「大丈夫に決まってんだろ?」 「で、でもっ」 「ケンカはしない。でも…」 雄大はゆっくり立ちあがり大杉を見つめた。