「やるからには、しっかり責任持ってやらないと」

「さすが心ちん」

「宮原先輩、止めてください」


生徒会室の中央にあるテーブルに全員集めて役職を決めることにした。…真面目にやらなきゃ、本当に生徒会崩壊してしまうもの。



「ねねっ!!宮原先輩それ何の匂い?」

「さっきから紫苑は何言ってんだよ」

「だって先輩の首筋から甘い匂いがするの!!」




紫苑が仔犬のようにキャンキャン鳴いて、宮原先輩の周りをぐるぐるする様子を見て溜め息ひとつ。


「しぃ」

「んー?」


ナツがようやく動き出して、あたしも流衣も…たぶん音弥もひと安心。紫苑にブレーキを掛けれるのはナツだけなんだから。



「宮原先輩の彼女さんの香水」

「え、だって今先輩が付き合ってるの真由美先輩でしょ?真由美先輩は香水付けないよ?」

「……色々あんだよ」

「先輩、不潔ー!!」

「お前な!!」



紫苑はナツの背中に隠れて、宮原先輩に向かって舌を突き出していて、ナツはまたもやあたしたちにしか分からないぐらいに頬を緩めてた。