俺はそのままの勢いで

「結華はさ、彼氏とかいるの?」


「………いないけど」


いないー!!!!!
第一関門クリア!?



ここまで来たらもうやけくそ


「俺の事どう思う?」



「かっこいいと思うよ?」


かっこいい!!!



あっでも、少なからずかっこいいと思ったから指名したんだよな。



そうか……
じゃあ、いけるのか?



俺は一人で舞い上がっていた。



「じゃあさ…つ………」



「つ?」


天使にも聞こえそうな程に心臓が大きな音を立て、
俺は結華を見つめたまま、唾を思い切り飲み込んだ。


…………………


「あ゛~!なんでもない!」

言えない


"付き合ってほしい"
そんなたった一言を俺は口に出せずに飲み込んだ。