俺の事嫌いなのか……?

いやきっと……

そんな事すら思ってないかも知れないな……





ってか背ちっちぇえ!!

ますます可愛い!!

狙ってんだろ!

狙ってんだろおい!




部屋に向かう間、俺の隣を歩く天使を横目で見ながらずっと、そんな事ばかり考えていた。



俺、ガキみたいだな






「205号室…ここだ♪」



俺が最後に部屋に入ると、天使の斜め横の席には優夜が座っていた。


《俺にくれねえ?》


優夜の言葉が頭を過った。





天使と話したい。

近付きたい。

だけどまだ上手く話せそうにないな。



酒の力を借りるしかねぇ。

酒の力借りねぇと、一人の女口説く事もできないなんて……

なんてみっともないやつだ




「かんぱ~い♪」


俺は乾杯したそばから生ビールを一気に飲み干した。



店でも散々飲んだせいか、あまり寝ていないせいか、一瞬で酔いが回った。