香織さんのそばにいよう





「直くん………少しでいいの………少しでいいから………そばにいて………」



香織さんは俺の腕の中で、小さな声で呟いた。



「香織さん………俺に……香織さんを支えさせて下さい。」




誠さんの代わりになどは到底なれない




だけど




香織さんが俺を必要とするのなら…………




少しでも




頼ってくれるのならば…………





俺は香織さんのそばにいよう





香織さんを支え続けよう










そう心で誓った時








結華…………







結華の笑顔が浮かんだ









たとえ



愛する人と離れても



愛する人を傷つけても







俺は…………






俺には守らなきゃいけない人がいるんだ






許してくれ






きっと



きっとこれが






俺に与えられた罰なんだ