直輝……
「なんて店ですか!?」
「edenだったかしら」
「無理です!!あたし入りません!!違うとこにしましょう!?」
「何よ!?なんか問題でもあるの!?」
「いや…その…」
「詩織~もう帰んのかよ~」
!!
聞き覚えのある声に驚き、あたしはとっさに車の影に隠れた。
「今日は疲れてるの~!明日も来るから~♪」
車の窓ガラス二枚越しに、恐る恐る覗いてみると
黒いガラス越しでも、見間違える訳のない直輝の姿と
いつか直輝と店前で熱いキスをしていた女の姿があった。
あたしは車に背中を押し付け
車の影でギュっと目を瞑り、張り裂けそうな胸に手を当てた。