「麻奈」


あたし達のテーブルの前に立った男を見た瞬間、麻奈の表情は太陽の笑顔に戻った。


「失礼します。」


麻奈の前の席にいたホストが、男を見てすぐに席を立つと



「優夜おそい~寂しかったぁ~」


麻奈は少しシュンとしながらも、男に甘ったるい声を出す





これが優夜くんか……





優夜くんが麻奈の隣に腰をかけると、麻奈は子猫のようにベタベタと甘え


優夜くんはソファーにもたれ掛かりながら足を組み、偉そうな態度で麻奈の肩に手をまわした。



いかにも俺様タイプの見た目と態度

彫りの深い顔、人を見下すような切れ長の冷たい瞳



麻奈のタイプである事は間違いないな。