そう上から聞こえたのでゆっくりと
見上げるとさっき、壁にもたれていた
男だった。




見上げるとパッとその男と目が合い、
男はこちらを見て言った。




「んで、お前はそこで何してんの?」



突然目が合い、話しかけられたので驚いた。


ま、先ほどのこともあり放心状態に
近いけれども。





「…」




そしてもう一度放心状態で話さない私に声を
かけた。





「おい、お前聞いてんのか?」



最初に話しかけられたときよりも少し大きめに話
かけるとやっと気がついた。