いつも通りの高い位置でツインテールに結び、お気に入りの香水を手首につけた。


「よしっ」


洗面所から出て廊下を疾走してリビングにいくと林檎チャンがいた。


真っ黒で艶やかな綺麗な黒髪をふんわりボブにし、長い睫毛に一重の細長い目、真っ白な肌。日本人形みたいで綺麗なアタシ自慢の姉。


「あ、苺子もぅ学校行くの??」


林檎チャンとは母親が違って林檎チャンは純日本人。

林檎チャンはパパとママの娘でアタシはパパとフランスの誰かの娘なんだって。

けど、ママはアタシも林檎チャンも時間があるかぎり平等に甘く厳しく育ててくれた。

基本的には忙しくて日本にはいない事が多いけど。


「うん!!」


もちろん、改造済みのバックを持ち、リビングを出ようとしたら林檎チャンに呼び止められた。


「なら私が送って行こうか??」


出た―…

林檎チャンの運転する車にだけはもぅ乗りたくない。


「いいよ、だって林檎チャン、右に曲がれないじゃん……」


そぅ、林檎チャンは運転超苦手!!

車と車の間を隙を見て通るなんて出来ないからいつも左にしか曲がれない。

あ、どうやって免許がとれたかは聞かないでね、うちお金持ちだから陰の事情が……(笑)