「あっ…今のはなかったことにしてくださいっ」
また顔を真っ赤にさせて、如月は俯いた。
「…はぁ。んで?お前はなんでここにいんの」
「あっ…。昼休みだし、売店で牛乳かったから、この子に届けにきたの♪」
甘ぇ。
ほんとに甘い奴だ。
こんな犬のために…。
「ふぅん…。」
1度遠くをみてから、ふと如月をみた。
「っ…。な、なに?」
「別に。じゃ、俺はいくから」
「へ…っ!?きょ、今日は学校こないの!?」
「あ?休むつもりだけど」
そういったら、しゅんとし始めた。
「そっか…。引き止めてごめんねっ…」
悲しそうな笑顔を見せたので、またズキっとなった。
「ああもうっ…わかったよ。行くし。」
「え?ほんとに!?」
「嘘なんていわねぇよ」