良かった。


まだ、ルイは無事のようね。


ここで、私が……。


「そこまでよ。覚悟しなさい」


と、ルカがルイに銃口を向ける。


「待て、ルカ!」


そこに、拓馬が割って入る。


ちっ……コイツ、仲間にしたら使えそうだと思ったけど……予想外ね。


「どきなさい、拓馬!今、ルイに逃げられたら、取り返しがつかなくなるわよ!あなた、ゲームをクリアしたいんでしょう!」


「そうだけど……頼む、もう少し待ってくれ!」


違うのよ、拓馬。


私は、ルイを殺さない。


拘束するだけ。何とかルイと二人で話がしたいだけ。


何でわからないの……!殺すつもりなら、さっき撃った一発でルイを仕留めてた!何故、肩をかすめた弾丸の理由に気づかないの!


話にならない……。ルイ。お願いだから、私と向き合って話して。


拓馬の記憶が戻ったら、それこそ終わりなのよ……。


「どきなさい、拓馬!さもないと、あなたも殺すわよ!」


ルカがそう叫んだとき、ルイが口を開いた。


「……拓馬。どうしてその女と馴れ合いをしているかはわからない。だけど、忠告しておく」


「ルイ!やめな!」


それを掻き消すように、ルカが叫ぶ。しかし、ルイは続けた。