私は、別に悪いことをしたとは思ってない。

引っかかったのだって、苛められるのだって、あの子に責任があるのよ。

私が何故あの子をあんな風にしたって? 決まってんじゃない。

ウザイし・何かあったら、すぐ泣くし・・・後、優しいのが気に食わなかっただけよ。

ただそれだけよ・・・・。ただそれだけなの。

多分、皆が思っていることよ。さくらだけじゃない・・・。

現にそうでしょ? 私が指令したら、誰かがマナに何かしてくれるじゃない。



そんなこと考えてると・・・・

「さくら~?どうしたの?行くよ!!」と杏子の声。

彼女の名前は、湊杏子〔ミナト アンズ〕。小さい頃からの幼馴染なの。

「ぁ・・・うん!!ごめん。今行くわ!!少し考え事してただけよ」・・・ほら。またあの子のせい。

あの子のことばかり考えていたから・・・。

さくらの頭からは、真奈海のことが離れなかった。

   ・・・どうしてなのよ!!あんなに憎たらしいのに。。。何で離れないのよ!!

「・・・ら?・・・くら?・・さくら?さくらってばァ!!さっきから変だよ!!」

「ぇ・・・?そうかしら...?アハハッ♪気のせいよ!!大丈夫よ☆」

「そう・・・そうならいいけどォ。。。」

「さて、、、帰りましょうか。お迎えが来てるのよ」

「分かった!!また明日ね☆さくら」そう言って、手を振りながら杏子と別れた。



車の中で、さくらは考えていた。・・・・そう。アノこのことを。

うっすらと、「お嬢様。今日のご飯はどうなさいましたか?」と聞こえてくるものの・・・

どうでも良かった。

ずっと考えてると、「お嬢様?どうかなさいましたか?」と執事の荒川に言われてしまった。。。

「ぇ・・・あ・・・何でもないわよ!!ご飯は済ませてきましたわ。私のことを気にしないで運転
 してなさい」と言った。

「かしこまりました」

数十分後、家に着いた。