「<早く目を覚まして>って、ずっと言ってた」



「そりゃ、そうだもん!早く目を覚まして欲しかったもん!!」



「そうか。ごめんな」



悠君は謝らなくていい。



って、言いたかったけど、言えなかった。



涙で、声が出なかった。



「第一、俺があんなんですぐくたばるような男じゃない。って、明日香が一番良く知ってるだろ?」



「そうだけど・・・・もう、ほんっとに心配したのにぃ!」



「ま、座れば?」



「・・・・そうします」



あたしは、ソファの上に腰を下ろした。



「多分なぁ、再来週には学校行けるんじゃねえかな」



「だめ!一週間!!つまり来週!!」



「無茶いうなよ~。俺だって、左手骨折してんだから」



「骨折してても来れるでしょ」



「第一なぁ、退院しないと話が始まらないだろ」