あたしは、階段を上った。



この部屋で、あたしと駿君との、一時期の生活をしてたんだ。



ガチャ・・・。



ガラステーブルに置かれた、封筒に入った手紙。



『明日香ちゃんへ』



あたしは、封筒を開ける。



<明日香ちゃん。
俺、死んじゃったんだよね?
なんか、実感ないな。>



うん、あたしも。



<そんでよ!
おれさぁ、
思い残す事、
いっぱいあんだよ!>



あたしもだよ。



駿君とは、やり残してた事がいっぱい。



<こんな俺でも、
まだ好きでいて
くれる?
もう、死んじゃったけど。>



スキだよ。



駿君が何処へ行っても。



<ったく、
犯人を、
一発殴りて!!>



あたしもだよ。