「智也・・・今何処に居ますか?」



「多分、警察で取調べ中だと思うわ」



「・・・・ます。」



「え?」



「智也のところ、行って来ます!復讐してやるんです!!あいつのせいで、駿君が!!」



あたしは、走り出した。



『明日香ちゃん』



あたしは、駿君に名前を呼ばれた気がした。



気のせいじゃない。



そこに・・・いる。



駿君の霊だ。



「しゅ・・・ん君・・・」



『明日香ちゃん。俺はもう、この世には居ないよ。でも、智也に復讐しようなんて思わないで?復讐したって、俺がこの世に戻るってわけじゃないじゃん?結局残るのは、心と体の傷だよ。そんなの、俺、嫌だよ』



「駿君・・・。本当に、この世にいないの?」



駿君は、静かに頷いた。



『大丈夫だよ。そうだ、俺の部屋・・・行って?俺、霊になって最後の力で振り絞って、書いたんだ。見て。俺、もう限界が来てる。そろそろ、行かないと。じゃあね。明日香ちゃん・・・・』



そういって、駿君は、天国に旅立った。