一気に、頭の中に駿君との思い出が甦る。



現実を、受け止めるしかなかった。



ドッキリだったらいいのに・・・。



駿君は、16歳という若い年でこの世を去った。



逝ってしまった。



あたしをおいて・・・。



「顔、見てあげて?まだ、この世に魂はとどまってるかもしれないから」



あたしは、白い布をめくった。



青白い顔。



智也への憎しみが一気に込み上げてきた。



まだ、夢のある高校生を・・・。



「智也って人、一度駿に会ってたみたいなの」



え?



「それで、『明日香さんと別れろ』って言われたみたいなの。つい最近のことなんだけど。それで、相談してきてね」



「一度・・・会ってたの?」



「その後、今日。また、智也って人と会ってたみたいなの。また、しつこく『別れろ』って。それで、駿が嫌って断ったら、犯人がかっとなって、トラックでひいたんですって」



駿君・・・。