「お友達ですか?」



「だったらなに」



「いいですね。僕にも紹介してよ」



「悪いけど、千鶴には彼氏がいるんで!早く、話をしてください」



「ええ、もちろんだよ。話と言うのは、他でもなく、僕自身の話なんですけどもね」



あー!!



うざったい!!



「僕、犯罪者なんですよね」



え?



どういうこと?



「罪の内容は、簡単。学校を襲ったんだよ。君の隣町の高校をね。危うく捕まるトコでしたよ。必死に逃げましたから。それで、僕をかくまって欲しいんですよ」



かくまる?



そんなことしたら、あたしたちまで・・・。



「そう言って、あたしに罪を擦り付ける気ですか!?そういうときは、自首すれば、いいんです。では」



あたしは、強引に電話を切った。



なんて、馬鹿なの?



金持ちの癖に、犯罪なんて。



「あほじゃん。金持ち・・・のくせに」