「そうなんだ」



「うん」



「じゃあ、ここで」



と、5組の前で別れを告げた。



まだ、誰も来ていなかった。



あたしは、静かに席に着いた。



寂しい。



悲しい。



いつの間にか、こんな気持ちが芽生えたのだろう。



――ガラ――。



「あ、明日香・・・」



「悠君・・・?」



声で分かった。



でも、顔は見たくない。



あたしは、顔を伏せてるままだった。