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朝起きたら、ノートに新曲の詩が完成していた。
ライブまで、あと一週間。
健吾に会えるまで、あと一週間。


『HAPPY』 詩:木川沙希

ゆれるレースのカーテン
擦り抜ける風が朝を知らせた
かれた涙の跡 残るマブタ
昨日の私 泣いていたんだ

いつもの時間。飛び出た玄関。いつもの電車。いつもの『おはよう』。
あなたにも悲しい朝ありますか?

当たり前にある今日。あるはずの明日。
あと何回 同じ朝を迎えることできるのだろう
ちっぽけな悩みにふりまわされるほど 世の中は平和じゃないから
今がある幸せ。今ある幸せ。感じるんだ。

閉じた目にうかぶ月
ヒカリの絨毯が私を導く
時計の針は0時をさしたけど
私はそのまま。私だった。

1日のはじまり。見上げた天井。終わりのないテレビ。いつもの夜明け。
あなたにも眠れない夜ありますか?

当たり前にある太陽。あるはずの月。
あと何回 同じ空をみあげることできるんだろう
ちっぽけな悩みにふりまわされるほど 世の中は平和じゃないから。
今がある幸せ。今ある幸せ。感じるんだ。

まだ明るい空 一番星が問いかける。
願いごとは何ですか?
沈む夕日。物足りない半月。明日も目が覚めますように。

当たり前にある今日。あるはずの明日。
あと何回 同じ朝を迎えることできるのだろう
ちっぽけな悩みにふりまわされるほど 世の中は平和じゃないから
今がある幸せ。今ある幸せ。感じるんだ。


いつものように、仕事をして、
家に帰って、ボイトレ・作曲・デモテープ作り。

あっという間に過ぎる1日だけど、
健吾に会える日を指折り数えていた。

あと7日。

もう、大丈夫。