9月15日。

真ん中誕生日。

俺は、来ないとわかってたけど、沙希を待った。

ケーキ、プレゼント。


わかってた。
沙希が来てくれるわけがない。

もしかしたら、今日は仕事が忙しいのかもしれない。
急に、オーディションが入ったのかもしれない。

もう少し待ってみよう。
もう少し。もう少し。


「健吾!!」


ん?? きいたことある声・・


「お前さぁ、バカじゃないの??」


でた。。杉田。。


「沙希ちゃんは来ないよ。
来るわけないだろ!!」


わかってる。わかってるのに。

すごく自分が嫌になった。

わかってた。わかってたのに。


「彼女とは別れたのか?」

「じゃー、彼女には話したのか?」

「沙希ちゃんのこと、好きじゃないのか?」

「どうしたいんだ?」


俺はとにかく首を振ることしかできなかった。

嫌いだ。

自分が嫌いだ。