「え?」
突然そう言われてキョトンとするあたし。
すると旭は呆れたようにあたしを見下ろす。
「何?1人で帰んの?」
「え……」
振り返って窓の外を見ると、真っ暗。
外を見ていると、旭はあたしに近づいて来てニヤッと笑いながら言った。
「真姫の嫌いなお化けってやつでるかもよー?」
!!?
「ちょ……ちょっとやめてよぉ。あはは……」
あたしは作り笑顔。でも顔引きつってる。
そう。あたしはお化けってやつが大っ嫌い。
お化け屋敷も。
ホラービデオも。
全部駄目。
夜道だって……何が出るか分からない。
「もうあたしだって子供じゃないんだからねぇ?」
顔を引きつらせながらそう言うと、旭は冷たい目で。
「あっそ。じゃぁ1人で帰れ」