俯いていると、メグは涙を拭いながら言った。
「そういうの……やめてよ」
「え?」
「そうやって……後輩だからって助けないでよ。中途半端な気持ちであたしに優しくしないでよ。諦められなく……なるじゃん」
オレ……。
あの男とメグが一緒にいるの見て。
後輩だからって……あの腕を掴んだ?
違った……。
違う。
「違う」
オレは呟いた。
そんな簡単な事で助けた訳じゃない。
オレはメグを見下ろした。
「オレは……後輩だからメグを助けたんじゃない」
そうだ。
あの時胃がムカムカして。
馴れ馴れしくしてる男を見てイラッとした。
そんな感情……。
後輩に抱く?
いや、抱かないよね。