好きだからこそ。
守りたい……。
「ってだからー！その守りたいの前の好きは何なんだよ？」
すると旭はキョトンとした。
「だからオレにとって、守りたい＝好き。なの」
うーん？
段々分からなくなってきた。
考え込んでいると旭は溜め息をついた。
「だから。お前は嫌いな奴を守りたいって思うか？」
そう聞かれてオレは考え込みながら首を振った。
「……思わない」
するとオレの返事に満足そうに旭は微笑んだ。
そしてまたオレの頭を乱暴に撫でた。
「そういう事」
うーん。
オレ馬鹿だからよく分かんない。
すると旭は面倒臭そうに言った。
「だから最初に言ったけど。人それぞれなんだからオレの考え方を無理して理解しようとしなくていいよ」
