首を傾げながらオレの呼ぶ声に耳を傾けた旭にオレを口を開く。
「好きって何?」
「は?」
少し面倒臭そうな顔をした旭。
やっぱそういう顔すると思った。
何となく想像ついてましたよ。
旭は面倒臭い事嫌いだって事……昔から知ってるもん。
何たって幼馴染ですから。
フーッと息をついていると、旭は眉をしかめながら言った。
「お前……恋の悩み?」
そう聞いてきて、旭はニヤッと笑った。
あ!!
「いやっ、そういうんじゃなくてさ。最近好きって何なのかなぁって」
頭を掻きながらオレは否定するけど、旭の面白がってる顔を見たらその声はどんどん小さくなってしまった。
何かやっぱ。
旭に相談するのは嫌だ。
全部見透かされてる感じして。
何か嫌だ。
すると旭は上を見上げて、“うーん”ってちょっと考えてオレを見た。